小説

『The birth of the red empress』田中二三-(『赤ずきん』)

 あの狩人はもう使えなくなったが、銃だけはまだ保つんだ。
 人間よりは物の方が使い勝手も保存も容易だ、という証拠だな。
 ん?
 どうして銃口をお前に向けるのか?
 おいおい、言わせないでおくれ。
 この銃がまだちゃんと使えることを見せてやろうと思ってな。
 その脳みそに直接、教えてやるよ。
 これなら馬鹿な人間でも一撃で理解出来るだろう?
 じゃあ、まぁ、お疲れ様。
 おやすみ。

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