小説

『婚活パーティー20の空欄』じゅんざぶろう

 初めて婚活パーティーに参加した。
 良い人がいればいいなぁっと軽い気持ちで足を運んだのだが、まさか自分が今までの人生で積み重ねてきたモノの薄さを、正面から突き付けられることになるとは。

 
 36歳、男性、独身、恋人なし。
 頻繁に連絡を取っている同級生や、同僚など、付き合いのある身近な人のほとんどが結婚していて、子どもが5人いるやつもいる。未婚者は少数派となり、最近さすがに結婚を考えて焦り始めた。

 今すぐ彼女ができたとして、1年間付き合って、1年間同棲して、結婚の準備に1年、結婚は3年後になる。そうすると目の前には、40の数字が・・・。やばい!
 もしも、結婚相手がすぐ見つかりスピード結婚したとしたら・・・・・・、やめよう、虚しくなる未来予想図を描くのは。

 最寄りの駅から徒歩5分の、オシャレなバーで休日の昼間に開催された婚活パーティー。
 男性6000円、女性2000円。
 なぜ男性が特段高いのか…?そんな今では当たり前の顔をしている設定に引っかかりながらもインターネットでエントリーした。

 普段だったら絶対に入らない重厚な、おそらく夜の営業中はドアマンが付いているのでは、と思わせるような扉を開き、店内に入った。
 中にはすでに男性が20人前後、女性が30人前後いた。
 女性が多いことにまず驚いた。男性のほうが多いわけではないらしい。

 作り笑顔を作ることに慣れているスーツを着た男性従業員に声を掛けられ、名前を言うと、座席へ案内された。
 視線を感じる、女性の視線だけでなく、男性の視線も感じる。
 女性にとっては商品、男性にとっては敵ってことのようだ。

 靴の先から、頭のてっぺんまで、品定めされているのをヒシヒシと感じつつ、自分は一体どう思われたのか…。

 スーツでは硬いし、Tシャツではラフだしと思い、うすいブルーのYシャツに仕事で履いていっても変な目で見られないレベルのパンツを履いてきたが、スーツの男性も、Tシャツの男性もいた。そういうことではないらしい。

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