小説

『祈り』多田正太郎(昔話『雨乞い』など)

それどころか、なんとなんと!
この盛り上がりからよ。
ああそうだったな。

このカッパ、瀕死ぽい、のによ。
雨乞い、これさせてくれって、な。
な、なにー! 雨乞い!
ああそうよ、雨乞い、必死で、頼むのよ。
何でだー、ボコボコにされたのに、よ。
村人のためにか? 雨乞いをー、分からん。
信じないさ、村人たちも、よ。
また、なんかの悪さ、だろか、ってな。
まぁ、そうなるだろなぁ。
相談の結果、賭けてみることに、な。
ほー、どうしてかなぁ。
カッパも、雨、必要だし、水の妖怪だし。
もしかしたら、本当に、雨をよ。
降らせるかもしれない、って思ったのよ。
なるほど、たしかに、水の妖怪だも、な。
で、広場のやぐらの上に、な。
なんと、カッパを縛り付けた。
瀕死のカッパは、天の神さまに。
祈った、必死にな!
自分の命と引き換えで。
雨、降らせてください! ってな。
何日も何日も、必死で、な。
そこまでなぁ、どうしてなのかなぁ?
半信半疑の村人も、心打たれたんだろうな。
一緒に、祈りだしたものよ。
自然な流れだよなぁ。
それが、なんとな、通じた!
雨が、大雨が、降った! 降った!
おおよかったなぁ、めでたしめでたしだ。

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